除夜の鐘〜大晦日の夜に響く仏教とのご縁
2015年の大晦日を迎えました。松江は蕎麦処としても有名。年越しはもちろん出雲蕎麦です。
「なぜ大晦日に除夜の鐘を撞くのですか?」
「煩悩の数って本当に108なんですか?」
この時期になると、お坊さんカフェで除夜の鐘についての質問をいただくことが多くなります。
「除夜(じょや)」とは、「旧年を除く夜」という意味です。つまり、大晦日の夜のことですね。
そして、除夜の鐘を撞く数「108」の根拠には、煩悩の数、四苦八苦の語呂合わせなど諸説あります。
また、「108」という数字には「たくさんの」「多くの」という意味がある…という説もあったりします。つまり、煩悩の数には限りがないということなんですね。(この辺りのことについて、詳しい解説を順光寺のサイトにまとめてみました)
もちろん、宗派によっても除夜の鐘を撞く意味合いは違ってきます。もし除夜の鐘をつく機会があれば、そのお寺のご住職にその意味合いを聞いてみてはいかがでしょうか。
いろいろな歴史的な背景もあり、松江市内には梵鐘(釣鐘のこと)があるお寺は意外と少ないです(私の所属する順光寺にも梵鐘はありません)。大晦日は隣町にあるお寺の除夜の鐘を聞きながら、1年を振り返るのが毎年恒例となっています。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり(平家物語)
「諸行無常」とは、お釈迦さまの説かれた教えの一つです。この世にあるものは、すべて常に移り変わるということです。
除夜の鐘の音も、仏教に遇うご縁のひとつではないかと思います。厳かに響く鐘の音。今年を振り返りつつ、新しい年に向けて気持ちを新たにするきっかけにしてみてはいかがでしょうか。
多くの皆さまのご協力のおかげで、松江お坊さんカフェが大きく飛躍した2015年でした。2016年もよろしくお願いします。良い年をお迎えください。
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